英語で「我慢する」はどう言う?違いがわかる使い分けとネイティブ例文
日本語の「我慢する」という言葉は、日常のちょっとした不快感から激しい痛み、ダイエット中のスイーツの誘惑、こみ上げる涙や怒りの抑制まで、実に幅広い場面で使われています。しかし英語には、これらすべてを一言で言い表せる万能な単語は存在しません。
英語で自分の状況や感情を正確に伝えるためには、「何に対して」「どのように耐えているのか」という文脈や対象に応じた使い分けが不可欠です。本記事では、日常会話からビジネス、口語スラングまで、ネイティブスピーカーが実際に使い分けている自然な「我慢する」の英語表現を徹底解説します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:英語の「我慢する」は耐える対象(不快な人・苦痛・誘惑・感情)によって選ぶべき動詞が明確に異なる。
- 要点2:日常会話の不快感にはput up withやstand、欲求や感情の抑制にはresistやhold backが最適。
- 要点3:トイレの我慢(hold it)や限界を伝えるスラングなど、シチュエーション別の定番フレーズを押さえると表現力が一気に広がる。
【基本の4大動詞】put up with・stand・bear・endureの決定的な違いと使い分け

「我慢する」を英和辞典で調べると最初に出てくる代表的な4つの動詞ですが、それぞれネイティブが感じる心理的距離感や耐える対象の重みは大きく異なります。
1. put up with(不満や理不尽を受け入れて耐える)
日常会話で最も頻繁に使われるフレーズです。「不快な人、騒音、理不尽な状況」などに対して、内心では不満を持ちつつも妥協して我慢しているニュアンスを持ちます。
例文:I can't put up with his rude attitude anymore.(彼の失礼な態度にはもう我慢できません。)
2. stand(嫌悪感や不快感に耐える)
生理的な嫌悪感や、苛立ちをもたらす人・物事に耐えるときに用いられます。通常、肯定文ではなくcan't stand(〜に耐えられない、大嫌いだ)という否定表現で多用されるのが大きな特徴です。
例文:I can't stand the intense heat in this room.(この部屋の猛烈な暑さには耐えられない。)
3. bear(重荷や激痛を持ちこたえる)
standよりもフォーマルで、精神的な深い悲しみ、重い責任、激しい肉体的苦痛などを「背負って耐える」という重厚なニュアンスを含みます。こちらも否定形(can't bear)でよく使われます。
例文:The sorrow was too great for her to bear.(その悲しみは彼女が耐えるにはあまりに大きすぎた。)
4. endure(過酷な試練を長期間耐え抜く)
4つの中で最も硬い表現です。戦争、貧困、過酷な訓練など、長期間にわたる苦難を「屈することなく最後まで耐え忍ぶ」という意味合いを持ちます。
例文:The team had to endure months of grueling training.(チームは何ヶ月にも及ぶ過酷なトレーニングに耐え抜かなければならなかった。)
欲望や誘惑を我慢するなら「resist」「control」|ダイエットや買い物の場面

甘いものを食べたい衝動や、衝動買いの物欲など、「自分の欲望にブレーキをかける我慢」には、耐える動詞ではなく誘惑に対抗する動詞を使います。
resist(誘惑に抵抗して我慢する)
目の前にある魅力的な誘惑に対して、意志の力で踏みとどまる状況にぴったりです。resist the temptation to 〜(〜したい誘惑に抵抗する)やresist the urge to 〜(〜したい衝動を抑える)という形は定番の英語表現です。
例文:I'm trying to lose weight, so I had to resist the temptation to eat cake.(ダイエット中なので、ケーキを食べたい誘惑を我慢しなければならなかった。)
また、衝動そのものを自制する場合はcontrol one's impulse(衝動を抑える)やfight the urge(衝動と戦う)といった表現も自然に使われます。
感情や涙・怒りを我慢する表現|「hold back」「suppress」のリアルな使い方

心の内側から湧き上がってくる感情を外に出さないように抑え込む場合、使われる単語はさらに細分化されます。
hold back(こみ上げる感情をグッとこらえる)
涙、怒り、笑い、言いたい本音などを寸前のところで食い止める際に最も自然な表現です。
例文:She tried hard to hold back her tears during the graduation speech.(彼女は卒業式のスピーチ中、必死に涙を我慢した。)
例文:I had to hold back my anger and stay calm.(怒りを我慢して冷静を保たなければならなかった。)
suppress(感情を無理やり押し殺す・抑圧する)
hold backよりもやや硬い言葉で、感情や身体的反射(咳、あくび、笑いなど)を意図的に抑え込む際に適しています。怒りを行動に移さないよう自制する場合はkeep one's temper(怒りを抑える)も非常によく使われます。
身体の限界!「トイレを我慢する」「痛みを我慢する」のネイティブ英語フレーズ
生理現象や肉体的な痛みの我慢は、日常英会話で遭遇率が高いにもかかわらず、学校英語では意外と教わらない盲点です。
1. トイレを我慢する:hold it
「トイレを我慢する」と言いたいとき、最もシンプルでネイティブが多用するのがhold itです。子どもに対しても大人同士でも使えます。
例文:Can you hold it until we reach the next rest stop?(次のパーキングエリアに着くまで我慢できる?)
※よりくだけた口語表現では「hold your pee」と言うこともあります。
2. 痛みを我慢する:bear the pain / tough it out
痛みに対してはbear the painやtolerate the painが標準的ですが、カジュアルな会話では「根性で耐える、痛みを我慢して乗り切る」という意味のイディオムtough it outが好まれます。
例文:I didn't have any painkillers, so I just had to tough it out.(鎮痛剤がなかったので、痛みを我慢して耐えるしかなかった。)
「もう限界!我慢できない」を伝えるスラング&口語表現
感情やストレスが限界に達し、「これ以上は一秒たりとも我慢できない」と吐き出したいときに使えるリアルな口語フレーズです。
I can't take it anymore!(もう耐えられない!)
精神的、物理的なストレスが限界を超えたときの最も直接的な叫びです。
I've had it (up to here)!(もうたくさんだ!いい加減にしてくれ!)
堪忍袋の緒が切れた状態を表す定番スラングです。手で喉元や頭の上を指しながらジェスチャー付きで使われることも多くあります。
snap(我慢の限界を迎えてプツンと切れる)
張り詰めていた糸が切れてブチ切れる瞬間を描写する動詞です。
例文:After hours of complaints, he finally snapped.(何時間も愚痴を聞かされた後、彼はついに我慢の限界を迎えてキレた。)
性格を表す「我慢強い」「辛抱強い」のスマートな英語表現
「彼は我慢強い性格だ」と人を褒めたり評価したりする際には、どのような我慢強さなのかによって形容詞を選びます。
patient(穏やかに待てる・イライラしない)
相手のミスや行列の待ち時間などに対して、落ち着いていられる我慢強さを指します。
例文:She is very patient with young children.(彼女は幼い子どもに対してとても辛抱強い。)
persevering(目標に向かって地道に粘り強く努力できる)
困難なタスクや勉強、プロジェクトを途中で投げ出さずにコツコツとやり抜く辛抱強さです。
resilient(逆境から立ち直る打たれ強さがある)
精神的なプレッシャーや失敗に直面しても心が折れず、しなやかに持ちこたえる強さを評価するビジネス頻出の表現です。
【我慢する英語表現】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:日本語の「辛抱する」と「我慢する」は英語でも区別できますか?
A1:明確に区別できます。「辛抱する(将来のために苦境に耐えて頑張る)」という前向きなニュアンスにはpersevereやhang in thereが適しています。一方、単なる不快感や理不尽を受け流す「我慢」にはput up withやtolerateを用います。
Q2:友達に対して「あと少し我慢して!」と軽く励ますときの定番フレーズは?
A2:Hang in there!(持ちこたえて!)やBear with me for a minute.(少しだけ我慢して付き合って)が最も自然です。重苦しくならず、相手を思いやるトーンで伝えられます。
Q3:ビジネスシーンで「今は我慢の時だ」と戦略的に伝えたいときは?
A3:Now is the time to be patient.(今は忍耐強く待つべき時だ)や、不況などを耐え忍ぶ比喩表現としてweather the storm(嵐を乗り切る)というスマートなビジネス英語がよく使われます。
まとめ:シチュエーションに応じた「我慢」の英語をマスターしよう
英語で「我慢する」を表現する鍵は、耐えている対象が「人や環境の不快さ(put up with / stand)」「誘惑(resist)」「こみ上げる感情(hold back)」「肉体的な痛みや生理現象(bear / hold it)」のどれに該当するかを見極めることにあります。
それぞれの単語が持つ本来のイメージを掴み、実際のシチュエーションに合わせて使い分けることで、あなたの英語は格段に自然でニュアンス豊かなものへと進化します。ぜひ日常会話やビジネスの現場で活用してみてください。 (出典: 我慢 する 英語(Yahoo!ニュース))