東本願寺と西本願寺の違いとは?浄土真宗大谷派の作法と歴史の真相

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東本願寺と西本願寺の違いとは?浄土真宗大谷派の作法と歴史の真相
東本願寺と西本願寺の違いとは?浄土真宗大谷派の作法と歴史の真相
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🎵 東本願寺と西本願寺の違いとは?浄土真宗大谷派の作法と歴史の真相

日本で最も信徒数が多い仏教宗派のひとつである浄土真宗。その中でも双璧をなすのが「お東さん」の名で親しまれる真宗大谷派(本山:東本願寺)と、「お西さん」と呼ばれる浄土真宗本願寺派(本山:西本願寺)です。葬儀や法要の案内状を手にした際、「作法やマナーは何が違うのか」「お布施の相場はどう考えればよいのか」と戸惑う声は少なくありません。

根底にある親鸞聖人の教えは共通しているものの、焼香の回数や数珠の持ち方、仏壇の飾り付け、さらには教団が東西に分かれた歴史的背景に至るまで、両者には明確な相違点が存在します。冠婚葬祭の現場で恥をかかないための実践知識から、2026年の寺院を取り巻く最新事情まで、分かりやすく整理して解説します。

📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
  • 要点1:真宗大谷派(東本願寺)と本願寺派(西本願寺)は、焼香回数(大谷派は2回・押しいただかない)や仏壇の仏具、正信偈の節回しなどに具体的な違いがある。
  • 要点2:教団が東西に分裂した背景には、織田信長との石山合戦に端を発する内部対立と、徳川家康による勢力分断を狙った寺地寄進という歴史的経緯がある。
  • 要点3:大谷派では故人に「戒名」ではなく「法名」が授けられ、位牌を用いず過去帳や法名軸で祀るなど、他宗派とは一線を画す独自の死生観が貫かれている。

【本願寺派との違い】東本願寺を本山とする真宗大谷派の教えと基本特徴

浄土 真宗 大谷 派

京都駅からほど近い場所に巨大な御影堂を構える真宗本廟(通称:東本願寺)を本山とするのが真宗大谷派です。浄土真宗を開いた親鸞聖人の教えを忠実に受け継ぐ信徒は、親しみを込めて門徒(もんと)と呼ばれます。

大谷派と本願寺派の根本的な教理は、いずれも「阿弥陀如来の本願を信じ、南無阿弥陀仏と念仏を称えることで、誰もが無条件に極楽浄土へ往生できる」という他力本願の教えに基づいています。そのため、教義そのものに対立があるわけではありません。

しかし、日常の勤行や儀礼の細部には違いが見られます。朝夕に読経される『正信偈(しょうしんげ)』の読み方ひとつをとっても、大谷派は低音から力強く響かせる独特の草譜・行譜を用いるのに対し、本願寺派は比較的流れるようなテンポで唱えられます。また、阿弥陀如来の脇に掲げる掛軸(脇侍)について、大谷派では右側に「帰命尽十方無碍光如来(十字名号)」、左側に「南無不可思議光如来(九字名号)」を祀ることが正式とされる点も特徴的です。

【歴史的分裂の経緯】なぜ東西に分かれたのか?徳川家康の思惑と真相

浄土 真宗 大谷 派

同じ親鸞聖人の流れを汲みながら、なぜ本願寺は東西の2つに分断されたのでしょうか。その引き金となったのは、戦国時代に10年以上にわたって繰り広げられた織田信長と本願寺勢力による「石山合戦」です。

当時、第11代門主であった顕如(けんにょ)は、戦況の悪化を受けて信長との和議を受け入れ、石山(現在の大阪城の地)を退去することを決断しました。これに対し、徹底抗戦を主張したのが長男の教如(きょうにょ)でした。教如は父の命に反して籠城を続けたため、一時的に勘当される事態へと発展します。

顕如の死後、一度は教如が第12代を継ぎますが、母や穏健派の支持を得た弟の准如(じゅんにょ)が豊臣秀吉の裁定によって跡を継ぐことになり、教如は退隠を余儀なくされました。

この教団内部の亀裂に着目したのが徳川家康です。関ヶ原の戦いを経て天下を掌握した家康は、絶大な動員力を誇る一向宗(浄土真宗)の結束力を恐れました。1602年、家康は教如に対して京都・烏丸七条に広大な寺地を寄進し、新たな本願寺を創設させます。これにより、准如を立てる本願寺派(西本願寺)と、教如を祖とする真宗大谷派(東本願寺)が並立する形が完成し、教団勢力は東西に見事に二分されることになりました。

【実践マニュアル】焼香の回数・数珠の持ち方・葬儀作法の決定打

浄土 真宗 大谷 派

通夜や告別式、法要の席で最も直面しやすいのが、宗派ごとの作法マナーです。大谷派の葬儀作法には明確なルールが存在します。

最も問い合わせの多い焼香の回数は「2回」です。香をつまんだら、額の高さまで持ち上げる(押しいただく)ことはせず、そのまま香炉へ静かにくべます。ちなみに本願寺派は「1回・押しいただかない」作法であるため、ここが東西を見分ける最大のポイントです。

合掌の際の数珠の持ち方にも決まりがあります。大谷派では、主玉を手にして両手にかけ、房を左手側に垂らして親指で軽く押さえる形をとります。房は蓮のつぼみを模した「切房」が好まれます。

また、浄土真宗全体に共通する重要な概念として、故人は臨終と同時に極楽往生を果たす「往生即成仏」の教えがあります。そのため、霊魂が迷う期間とされる四十九日前の忌明けを待つ必要がなく、「ご冥福をお祈りします」という言葉は使いません。弔意を伝える際は「謹んで哀悼の意を表します」「お念仏申し上げます」と表現するのが正しい作法です。

【仏壇の飾り方とお布施相場】家庭での祀り方と法要マナーの現実

自宅に仏壇を新調・安置する際、大谷派では「金仏壇(東仏壇)」と呼ばれる独自の仕様が選ばれてきました。特徴的なのは、仏壇内部の柱が黒漆塗りで仕上げられている点や、本尊を納める宮殿(くうでん)が東本願寺の阿弥陀堂を模した「二重屋根瓦葺き」になっている点です。仏具には「鶴亀の燭台」を用いるなど、細部まで格式ある美意識が息づいています。

位牌についての考え方も他宗派と大きく異なります。大谷派では、原則として漆塗りの本位牌を仏壇に置きません。故人の名前は「法名軸(ほうみょうじく)」に記して仏壇の側面に掛けるか、「過去帳」に記録して見台に置くのが本来の飾り方です。

寺院に納めるお布施の相場については、地域や寺院との付き合いの深さによって変動するものの、一般的な目安は次の通りです。

  • 通夜・葬儀・初七日法要: 15万円〜30万円前後
  • 四十九日法要・一周忌法要: 3万円〜5万円
  • 三回忌以降の年回法要: 1万円〜3万円
  • お車代・御膳料: 各5,000円〜10,000円

大谷派においてお布施は「読経への対価」ではなく、「仏法に出遇えた感謝として本尊へ捧げる喜捨」と位置づけられています。名目として「読経料」「戒名料」と書くのはマナー違反にあたるため、表書きはシンプルに「御布施」と記すのが鉄則です。

【最大の年中行事】親鸞聖人の恩徳に感謝する「報恩講」の由来と過ごし方

真宗大谷派の寺院や門徒宅において、年間で最も重視される法要が「報恩講(ほうおんこう)」です。「ほんこさん」の愛称でも親しまれています。

報恩講の由来は、親鸞聖人の命日(旧暦11月28日、新暦1月16日)にあたり、聖人が遺した阿弥陀如来の救いの教えに深く感謝を捧げるために、本願寺第3代覚如(かくにょ)が営んだことに始まります。

東本願寺では毎年11月21日から28日までの8日間にわたって厳修され、全国から多くの参拝者が集まります。一般の門徒宅でも秋から冬にかけて僧侶を自宅に招き、親族一同が集まって仏壇の前でお勤めを行います。法要後には「お斎(おとき)」と呼ばれる精進料理を共にいただき、命のつながりと教えを再確認する貴重なコミュニティ形成の場となっています。

【2026年最新動向】寺院の評判と大谷派が取り組む新たな寺院継承の形

近年、過疎化や核家族化に伴う「墓じまい」や「寺離れ」が議論される中、2026年現在の真宗大谷派は組織の改革と開かれた寺院づくりを推し進めています。

かつては「寺院ごとの対応の差」や「寄付金の不透明さ」に対する門徒からの不満や評判がネット上で取り沙汰されることもありました。こうした課題に対し、真宗大谷派宗務所は寺院会計の透明化ガイドラインの徹底や、跡継ぎ不在の寺院をサポートする包括的な継承プログラムを展開しています。

また、都市部を中心に「合葬墓(合同墓)」を整備する寺院が増加しており、永代供養の相談に対しても門徒の経済状況に寄り添う柔軟な姿勢が評価されています。YouTubeを活用した法話のライブ配信や、若者向けのワークショップ、地域食堂の開催など、寺院を「葬式だけの場所」から「生きている人間が集い、学び合える拠点」へと再定義する動きが各地で活発化しています。

【浄土真宗大谷派】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:他宗派の葬儀に参列する際、大谷派の門徒はどう振る舞うべきですか?
A1:他宗派の葬儀であっても、自身の焼香作法(大谷派の「2回・押しいただかない」)で行って全く問題ありません。仏教儀礼において自身の信じる宗派の作法で誠意を尽くすことは失礼にあたらず、自然な立ち居振る舞いとして認められています。

Q2:大谷派ではなぜ「戒名」ではなく「法名」と呼ぶのですか?
A2:一般的な仏教宗派では、出家して厳しい「戒律」を守る誓いを立てた証として「戒名」が授けられます。しかし浄土真宗は「戒律を守れない凡夫こそが阿弥陀仏に救われる」と説くため、戒律が存在しません。仏弟子として法(教え)に生きる名乗りとして、生前であっても「釋(しゃく)○○」という二文字の法名をいただきます。

Q3:浄土真宗の寺院では「般若心経」を唱えないと聞きましたが本当ですか?
A3:本当です。『般若心経』は「自らの修行によって空(くう)の境地を悟る」聖道門の経典です。自力修行ではなく「阿弥陀仏の本願にすべてをお任せする」他力念仏を根本とする浄土真宗では、浄土三部経(『無量寿経』『観無量寿経』『阿弥陀経』)および親鸞聖人の『正信偈』を読経の拠り所としています。

まとめ:伝統の作法を理解し、日常の暮らしに生かすために

真宗大谷派(東本願寺)と本願寺派(西本願寺)の違いは、歴史の荒波と先人たちの選択によって育まれてきた文化的な個性でもあります。焼香の回数や仏壇の飾り方といった所作の背景には、すべて「生きている今、救いの中に生かされている」という親鸞聖人の深い思想が宿っています。

形式的な作法に過度に縛られる必要はありませんが、正しい知識と意味を知っておくことで、法要やお参りの時間はより心穏やかで豊かなものに変わります。現代社会の暮らしに合わせた寺院のあり方を模索する大谷派の動向にも目を向けながら、先祖を敬い自身を見つめ直す縁として大切にしていきたいものです。 (出典: 浄土 真宗 大谷 派(Yahoo!ニュース)